入れ歯治療

当院は「入れ歯」治療に力を入れております

当院では、基本的には「できるだけ歯を抜かない」治療を行っていますが、残念ながら抜歯に至らざるを得ないケースもあれば、すでに歯が抜けた状態で来院される患者様もいらっしゃいます。とりわけ、中高年で年齢が高くなるにつれて、歯周病などが原因で歯を救うことができず、1本、2本と抜けていってしまうようなことが増えていきます。 歯を失った患者様には、その欠損した部分を補うための治療が必要です。選択肢としては、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つがありますが、それぞれに一長一短があり、患者様の状況に応じて適切な治療を選ぶ必要があります。どれを選択するかについては時間をかけてご説明とご相談をし、その上で患者様にご判断いただくことになりますが、当院としては、歯を失ったあとの第一選択肢として、多くの場合「入れ歯」を推奨しています。 自分の歯を失った状態でその後の長い人生を過ごすとき、「入れ歯とインプラントのどちらがよいか」という点については、患者様のお口の状況によって正解は異なります。それでも当院がなぜ入れ歯を推奨しているのかというと、インプラントよりも入れ歯のほうがよい結果が得られる確率が高いと考えているからです。 当院の院長は、長年入れ歯治療に携わり、実績を積み上げてきました。また、提携している歯科技工士の技術力をもとに入れ歯づくりに尽力しており、当院で入れ歯治療を受けた患者様のほとんどが、治療後の結果に満足されています。こうした実績を踏まえ、当院では自信をもって「入れ歯」をおすすめしています。

「インフォームド・コンセント」を実践

歯科に限らず、各医療分野において、最近では当たり前となっている「インフォームド・コンセント」(治療法などについて患者様がわかりやすく十分な説明を受け、納得した上での同意)ですが、当院では開業以来、この方針も徹底しております。 歯は一度抜いてしまったら、あるいはちょっとでも削ってしまったら、元の状態に戻すことはできません。患者様には、いまどんな状況でどんな治療を行うのが適切か、その結果将来どんなお口の状態になるかなどをわかりやすく説明し、もし疑問があればその都度質問にお答えいたします。患者様には治療の全貌をご理解いただき、最終的に患者様が「納得」してからでないと、治療に進むことはいたしません。このようなやりとりを経て、院長が提案する治療について患者様が決断をするお手伝いをするのは、歯科医師の重要な仕事のひとつと心得ています。

入れ歯という治療について

失った歯の代わりに補う着脱式の人工歯の装置が「入れ歯」です。当院では、満足度の高い入れ歯をご提供するほか、過去につくったものでも調整、修理を行います。不具合がある場合はもちろん、少しでも違和感をお持ちの方は、一度ご相談ください。保険治療の範囲内でも、十分満足度の高いものをご提供できますし、自由診療でも各種ご提案します。

抜歯したら、代替歯を考える

虫歯が進行して抜歯に至ったり、歯周病が原因で歯を失ったりすることは、年齢が上がるにつれてそれほど珍しいことではなくなります。当院では「なるべく歯を抜かない」方針に従い、抜歯よりも歯を治療して少しでも長持ちさせることに尽力しますが、必ずしも毎回成功するとは限りません。むしろ、60代以降の患者様の場合には、最終的に抜歯しか対策がなくなるリスクは高まるばかりです。そこで、治療の甲斐なく抜歯を余儀なくされた場合、噛み合わせや噛む力に影響を及ぼす前に、放置せずに代替歯で歯の機能を復活させるのが適切です。

ほかの治療法との比較において−-なぜ入れ歯がいいのか

失った歯の周辺にまだ歯が残っている場合、そこを放置せずに代わりの歯でカバーする治療法としては、①インプラント、②ブリッジ、③入れ歯3つを選択肢があります。当院でも、それぞれのメリット・デメリットを患者様にご説明し、お口の状態や患者様の希望に合わせて、最終的にどれにするか話を進めていきます。

インプラント

「インプラント」は、ここ20~30年ほどで勢いよく広がった比較的新しい治療法です。人間の骨と親和性の高いチタン製のネジ状装置を歯の下(顎)の骨に外科手術で埋め込み、その後、セラミックなどでつくった歯冠を被せる装置です。もともとの自分の歯にほぼ近い約90%の力で噛める点が最大のメリットで、審美性も高く、30~50代の人で1本だけ歯のないケースには好ましい治療法といえます。 ただ、適用例が多くなった分、現状では歯周病の進行で骨の状態に問題が生じている口腔内状況の人や、お手入れが行き届かないであろう高齢層の人にも広がりつつある点が問題視されています。実際、当院院長は、過去の症例として患者様のメンテナンスの不備により、せっかく入れたインプラントが損傷したケースを多く見てまいりました。その経験上、当院では最初からインプラントをおすすめすることはいたしません。費用が高額(自由診療のみ)であることも考慮すべき点です。

ブリッジ

「ブリッジ」は、主に1本の失った歯の両側に健康な歯が2本残っている場合、その2本の歯を削って支えとし、その名のとおり橋渡しをするように代替歯を固定する治療法です。これも天然歯の噛む力の60~80%と、おおむねしっかり噛めるようになる点や、入れ歯のような着脱の必要がない点がメリットです。 ただし、健康な歯を削る必要があること、その健康な歯にも負担がかかり、やがて傷むリスクがあることなど、重大なデメリットが少なくありません。当院ではほとんど採用しない治療法です。

入れ歯

金属床義歯

では「入れ歯」はどうでしょうか。患者様のお口の状態を検査した段階で、ほかの治療法のよほどの好適例か患者様の要望がない限り、当院ではまず入れ歯をおすすめしています。50代以降の患者様のお口の状態を診れば、5年後、10年後の様子がだいたい推測できます。そこから入れ歯という答えが導かれるのが妥当な診断でしょう。入れ歯なら保険診療でも十分なものが提供できますし、さらに自由診療へとランクアップすれば、素材など品質のいいものを用いることができます。 また、入れ歯はインプラントやブリッジと異なり、口腔内の変化に応じて、調整したり部分的につくり直したりすることが比較的簡単にできる点もメリットです。もし、入れ歯を使っているうちに、もう1本の隣の歯を失うことになっても、使用中の入れ歯に歯を1本増やすことが可能です。それくらい入れ歯は構造的に柔軟な装置で、それをかなえる知識や技術を、当院の院長と歯科技工士は備えています。 入れ歯は外科手術が不要で、インプラントが適用できない疾患をお持ちの方や顎の骨が薄くなっている方でも対応できます。取り外しも簡単な入れ歯なら、お手入れもきちんとしやすい点が高齢者の皆様にもおすすめのポイントです。デメリットとしては、違和感や発音しづらい点、バネが目立ってしまう、などがあります。自由診療になると高額になるのは、ほかの治療法と同じです。